不妊の原因と検査法

 不妊症の原因は次のように分類されます。
(A)内分泌因子 (1)排卵障害 (2)黄体機能不全 (3)甲状腺疾患など
(B)卵管因子 (1)通過障害 (2)周囲癒着 (3)留水腫・留膿腫
(C)子宮因子 (1)奇形 (2)筋腫・腺筋症・ポリープ (3)内腔癒着 (4)内膜増殖不全
(D)頸管因子 (1)頸管粘液分泌不全 (2)抗精子抗体
(E)男性因子 (1)無精子症・精子減少症 (2)性交障害
(F)その他 (1)子宮内膜症 (2)クラミジア (3)免疫学的不妊 (4)原因不明

上記 (A)〜(F) の不妊原因を妊娠までの過程で図示すると次のようになります。
精子が腟内に射精されて、排卵された卵子と受精し、卵管内を移動、子宮内に着床するまで10 以上の関門があることがわかります。





さて、これらの原因に関する検査法には以下のものがあります。

女性側
(1)排卵因子 基礎体温の測定、ホルモン検査、頸管粘液・卵胞計測
(2)卵管因子 卵管通気・通水法、子宮卵管造影
(3)子宮因子 子宮卵管造影、超音波検査、子宮内膜日付診
(4)頚管因子 頸管粘液検査、フーナーテスト(性交後試験)
(5)その他 子宮内膜症、クラミジア抗体検査など

男性側      精液検査:精子数、精子運動率

これらの検査は次のような目的で行います。
基礎体温表・・・・・卵巣の働きをみます
下垂体負荷試験・・・排卵に関与する下垂体の機能検査です。
子宮内膜検査・・・・子宮の内膜の状態や卵巣ホルモンに対する反応性をみます
卵管疎通性検査
(1) 通気・・・・・・卵管の疎通性を調べます
(2)子宮卵管造影・・子宮の形や卵管の通気性を調べます
頸管粘液検査・・・・卵巣の働きや、排卵期の推定を行います
フーナーテスト・・・性交後精子が子宮腔内まで上昇しているかを確認します
子宮鏡・・・・・・・子宮の内腔の状態を観察します(ポリープ・筋腫など)
腹腔鏡・・・・・・・子宮・卵管・卵巣など骨盤の臓器を観察します
精液検査(男性)・・精子の数や運動性を調べる検査です(3日前後の禁欲後行います)

上記検査のうち、5つの赤文字の検査は基本的な検査としてとても重要です。これらの基本検査を行うことにより、改善するべき問題点と、妊娠へ至る治療方針を提示させて頂くこととなります。